ツール・ド・フランス最終日、朝の長距離移動から始まり終了は深夜1時。いろいろ長い2日間でした。
グランツールが終わる数日はスタッフの忍耐力が問われます。
ツールの場合はパリでの渋滞と全チームが宿泊するホテルの機能マヒなど、様々に起こりうるトラブルを想定しての動きが必要、まぁ経験がモノを言う世界ですな。
サクソティンコフの場合は監督より、スタッフの方がその辺の経験が圧倒的に豊富。予定通りに行かないスケジュールをどうにかして纏める能力がこういう時に必要になります。指示だけを待つスタッフ、判断を誤り変な動きをするスタッフ、行動より批判が先走るスタッフが評価を下げるちょっとしたセレクションとなる1日でもあります(怖い怖い;;
そして賛否両論の今年初のナイトレース。これは今年で終わりにして欲しいなぁ。。。
チームサクソティンコフの最終結果は
アルベルトコンタドール総合4位
ロマン・クロイツィゲル総合5位
チーム総合時間1位
クロイツィゲルにとっては躍進のツールでしたね。
強くなった、というより今年発揮しているのは安定感。
パフォーマンス自体は2008年に発揮出来ていたものと変わらないと思います。違いはそれを安定して発揮できるようになった事、彼を育てたリクイガスの首脳も同様の見解のようです。
ここ数年バランスを崩す原因となった成長に伴う筋肉量増加(特に上半身)にここ数年は苦しみましたね
とは言えグランツールの総合を狙う選手としては相変わらず重量級でありこの辺は今後の課題でしょう。
コンタドールの存在は彼の精神面での支えたとなったようです。
エースとしての重圧、連日大挙して押し寄せるマスコミなどの対応を全て背負い込んだコンタドールの横で、一時総合3位につけていたにも関わらず涼しい顔で悠々とすべてをかわし、最後まで平常心で競技に集中出来たことは大きかった。
また、仮にクロイツィゲルが不調でも、信用を崩さずバックアップするサクソティンコフのサポートも今年の精神的な安心感になってるでしょう。
最高の物に最高の金額(評価)を提示し、満足しなければ早い段階で違うものを探し求めるというスタイルのアスタナはまだまだ彼には早すぎましたね。
いずれにせよ、去年10月の移籍の判断まで遡って、その決断の結果が成績としてはっきり現れたことが彼にとって一番良かったことでしょうね。
ということで、ツール・ド・フランス終了です。
次の遠征はクラシカ・サンセバスチャン。今週末の土曜です。